「シン・ゴジラ」の感想

2016年の邦画の高収入による大ヒットと、再評価に繋がるきっかけとなった作
品。
ネットで批評を見ると「エヴァっぽい」という声を見かけますが、私としてはそれほどエヴァンゲリオンっぽいとは感じませんでした。
庵野監督の好きな明朝体のテロップの連発やエヴァの戦闘テーマが使われていますが、そのへんはむしろエヴァっぽいというより、庵野さんのカラーを素直に押し出したからなのでしょう。

映画の大筋としては、ゴジラと自衛隊との戦闘というよりは、日本政府と「巨大生物災害」との闘いを描いたと表現したほうがいいかもしれません。
自衛隊の兵器は戦車、戦闘機、ヘリと出てきますし、とてもかっこいい使われ方をしますが、本筋はむしろ、現代日本のポリティカルフィクションとして、政治家や官僚が未曾有の危機に立ち向かっていく姿。
主人公たちは、首都を破壊され、放射能の危機に民間人が戸惑う事態に日本人特有の人脈による根回しや科学力で対処していくなか、日本はまだまだやれるんだ、という気持ちをたしかにしていきます。

長引く不景気や3.11以降の閉そく感に対する、庵野監督のエール、それを名シリーズである「ゴジラ」に込めたのですね。
日本人ならば、一度観て損はないです。